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女喰い
第5章 淫欲に塗れる中で……。
茶屋を出て彦兵衛について屋敷に戻ったら、見知らぬ男が門のわきに立っている。
旅装束をまとっているが、男は嫌味な笑顔を浮かべて2人に歩み寄った。
「フン、また若い娘か……、この色情狂が」
男は彦兵衛に向かって生意気な口をきき、お美代は唖然として男を見上げた。
「弥八郎……、この馬鹿息子が! 今更なんの用だ」
彦兵衛は怒鳴ったが、それを聞いてお美代は男の正体がわかった。
「馬鹿って……よく言うわ、おいおい、その娘はどこから見ても子供じゃねぇか、さしずめ……10か11、そんなところだろう、なのに腹が膨らんでるな、やれやれ……遂にガキにまで手を出したか、お上に訴え出りゃ、あんたは死罪だ」
男は呆れ顔で言ったが、この男は家を捨てた彦兵衛の息子、弥八郎だ。
弥八郎はたった今死罪と言ったが、お美代はそんな重罪になるとは知らなかった。
旅装束をまとっているが、男は嫌味な笑顔を浮かべて2人に歩み寄った。
「フン、また若い娘か……、この色情狂が」
男は彦兵衛に向かって生意気な口をきき、お美代は唖然として男を見上げた。
「弥八郎……、この馬鹿息子が! 今更なんの用だ」
彦兵衛は怒鳴ったが、それを聞いてお美代は男の正体がわかった。
「馬鹿って……よく言うわ、おいおい、その娘はどこから見ても子供じゃねぇか、さしずめ……10か11、そんなところだろう、なのに腹が膨らんでるな、やれやれ……遂にガキにまで手を出したか、お上に訴え出りゃ、あんたは死罪だ」
男は呆れ顔で言ったが、この男は家を捨てた彦兵衛の息子、弥八郎だ。
弥八郎はたった今死罪と言ったが、お美代はそんな重罪になるとは知らなかった。