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女喰い
第6章 弥八郎
「はい、そうです」
「まだ若いな、歳はいくつだい?」
「あの……それは、旦那様から言うなと言われています」
「ふーん……、なるほどな、じゃ歳はいい、その腹の子は彦兵衛さんの子だね?」
口入れ屋の主人は突っ込んだ質問をする。
「あ、それは……」
お美代は口ごもった。
「可哀想に、どうせ手ごめにされたんだろう、あの旦那も、商売はやり手だが、色事はちょいとやり過ぎだ、その腹の子を産んだら……どうすると言われてる? それともあやふやにされてるのかい? 」
口入れ屋の主人は同情するような事を言ったが、ここの主人も彦兵衛の悪癖をよく知っている。
しかしながら、お美代は見るからに子供じみた見てくれをしている。
いくらなんでも酷すぎると思って、黙っていられなくなったのだ。
けれど、お美代は困ってしまった。
彦兵衛からは歳の事は言われているが、その他の事については特に注意を受けてない。
とは言っても、先日死罪と聞いた事もあり、迂闊に喋っていいのか不安になった。
「あ、あの……わたし、わかりません」
とりあえず、知らないふりをした。
「まだ若いな、歳はいくつだい?」
「あの……それは、旦那様から言うなと言われています」
「ふーん……、なるほどな、じゃ歳はいい、その腹の子は彦兵衛さんの子だね?」
口入れ屋の主人は突っ込んだ質問をする。
「あ、それは……」
お美代は口ごもった。
「可哀想に、どうせ手ごめにされたんだろう、あの旦那も、商売はやり手だが、色事はちょいとやり過ぎだ、その腹の子を産んだら……どうすると言われてる? それともあやふやにされてるのかい? 」
口入れ屋の主人は同情するような事を言ったが、ここの主人も彦兵衛の悪癖をよく知っている。
しかしながら、お美代は見るからに子供じみた見てくれをしている。
いくらなんでも酷すぎると思って、黙っていられなくなったのだ。
けれど、お美代は困ってしまった。
彦兵衛からは歳の事は言われているが、その他の事については特に注意を受けてない。
とは言っても、先日死罪と聞いた事もあり、迂闊に喋っていいのか不安になった。
「あ、あの……わたし、わかりません」
とりあえず、知らないふりをした。