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女喰い
第6章 弥八郎
弥八郎は、まだ若い2人が純粋に愛し合っている事を知った。
我が親ながら……心底最低な男だと思ったが、彦兵衛はこの事に気づいてない。
もし気づいていたら、五作はとうにお払い箱になってる筈だ。
そんな風に思ったら、ふと辛い出来事が蘇ってきた。
弥八郎は、幼い頃に彦兵衛の淫行を目にしていた。
その時はまだ赤子を産ませるまでには至らなかったが、彦兵衛が下女に淫らな事をしているのを偶然見てしまった。
しかも、一度や二度ではなく、何度もだ。
母親は彦兵衛の奔放なやりように耐えられなくなり、気が触れたようにおかしくなった。
彦兵衛は自分の妻がおかしくなった事を知っていたが、医者を呼ぶわけでもなく、見て見ぬふりをした。
金は有り余る程ある。
弥八郎は彦兵衛に母を医者にみせるように頼んだが、彦兵衛はそんな必要はないと一蹴し、何一つ態度を改めようとはしなかった。
我が親ながら……心底最低な男だと思ったが、彦兵衛はこの事に気づいてない。
もし気づいていたら、五作はとうにお払い箱になってる筈だ。
そんな風に思ったら、ふと辛い出来事が蘇ってきた。
弥八郎は、幼い頃に彦兵衛の淫行を目にしていた。
その時はまだ赤子を産ませるまでには至らなかったが、彦兵衛が下女に淫らな事をしているのを偶然見てしまった。
しかも、一度や二度ではなく、何度もだ。
母親は彦兵衛の奔放なやりように耐えられなくなり、気が触れたようにおかしくなった。
彦兵衛は自分の妻がおかしくなった事を知っていたが、医者を呼ぶわけでもなく、見て見ぬふりをした。
金は有り余る程ある。
弥八郎は彦兵衛に母を医者にみせるように頼んだが、彦兵衛はそんな必要はないと一蹴し、何一つ態度を改めようとはしなかった。