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Q 強制受精で生まれる私
第10章 4.0度目
 ぺニスは極上の快楽と征服感を引き換えにと言わんばかりに、狭すぎるトンネルに苦戦しつつも掘り進んでいく。決して外に出ることがない無意味な穿孔と知りつつも、ただ己が使命のために一心不乱に肉ひだの壁に穴を開けていく。こじ開けられては捲られ、地核ごと揺らされる刺激に、私はただ悦の叫声を挙げることしかできない。

「あ"あぁあ"あ!! 壊れっ!! ああっ!! こわれちゃうぅう!!」

「…ははっ。何を今更…元から壊れ物じゃないか。」

 先生が一瞬何か嘲笑めいたことを漏らした気がしたけど、それどころじゃない。第二波が。さっきと同じ位…いや、もっと大きい波が目前まで迫ってきているのが分かる。のまれまいと必死で逃げるも、濁流の速さに勝てるはずもなく、白くごちゃごちゃしたものが次々と私を飲み込んでいく。

「イクんですよね? 行きましょう。二発目。私も…もう出ます。受け止めますから、遠慮なく。」

「やだやだ、イキたくないぃい!! これいじょーはだめ!! だめだってぇえ!! う"うぅう"ぅっーー!!」


 一回目よりも更に熱を増した出来立ての精が、燃えたぎる溶鉱炉に向かって一斉に放出される。

 灼熱の油に水気を入れた時の様な、バチバチと爆ぜる水蒸気爆発。それに似た感覚が頭の中でスパークし、私の意識を瞬く間に焼き焦がしていく。

 どくりどくりと断続的に激しく発射され、生命の入り口をけたたましくノックする。

 打ち付けられる度に。打ち付けられた物が次の射出の勢いで僅かに揺れる度に。射精の倍の回数分のオーガズムを迎えてしまう。

 電光石火の文字通り、あまりに激しい意識の明滅に耐えれるはずもなく、私は声なき絶頂をしながらその場で意識を失った。

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