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Q 強制受精で生まれる私
第10章 4.0度目
「う…うぅ…」

 ベッドに横たわりながら背後から弱々しく突き続ける先生が小さな呻き声を挙げたと同時に、へそ下から生暖かい感触が広がっていくのを感じる。様子を伺い知ることはできないけど、どうやら無意識ながらも膣内出ししているようだった。

「まだ…出てる…これで六回目…こんなに出るなんて、どんだけばけも…の…?」

 反射で自らの口から出た言葉に疑問を隠せない。
 今のはどう考えてもおかしい。

 六回目?
 どうして気絶していたのに六回も出されたなんて分かるの?
 それは…誰の記憶なの? 私の記憶? それとも…

「…あはっ。」

 誰が見ても明らかにおかしい自己矛盾。
 それに対して私はそこまで時間をかけずに答えを見いだし、思わず笑い声が漏れでてしまう。何のことはない。私という心が憶えていないだけで、この体が憶えていた。

 要するに、私は気を失ったんじゃない。
 ただ単に壊れてしまった。それだけのことなんだ。
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