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Q 強制受精で生まれる私
第12章 4.9度目
「ねぇ、ホントにどうしたの? なんか嫌なことでもあった? あっ、分かった!! あの医者にいじめられたんでしょ!? 爽やかイケメンなくせして何か裏がありそうな人だもんねーあの人。」
このまま放っておけなくなってしまったのか、女の子は断りもなく隣に座ってきて、最近仕事はどう等のありきたりな世間話を私に投げ掛ける。こちらが微妙な反応をいくら返しても一向に止まる気配がなく、物寂しい公園にマシンガン女子トークの花が咲く。オーバーリアクションで返す彼女の元気さに影響されてか、私も少しだけ晴れやかな気持ちになってくる。
「あっ!! ヤッバー…もうこんな時間。ごめん。あたしこの後約束があるからもう行かないと。」
「そう…ごめんなさい、心配かけちゃって。少しだけ元気が出たわ。ありがとう。」
「いいっていいって。やっぱ元気が一番だしね。それじゃ!! あ。今度の休みまた行くから薬用意しといてって先生に言っておいてね。」
誰かとの待ち合わせに遅れそうなのか、女の子は慌てて立ち上がり、足早に公園を去ろうとする。だがお相手はしびれを切らしたのか、これから向かおうとする彼女に電話のコールを鳴らし足止めする。画面の連絡先の相手を見て、「もう。今すぐ向かうって。」と不満気にぼやきながら電話を取る。
「もしもし!? ごめーん今すぐ向かうって。…うん。…はぁっ!? それは困るって!! もううちらのこと待ってるんだよ!? …どうしよう。3Pなんて体持たないよ…。 ダメだよ。ドタキャンしたら変な噂流されちゃうし…あっ。ちょっと待って。すぐかけ直すからちょっと待ってて。」
何やら電話越しに揉めた後に私の方を見てきて電話を切る。申し訳なさそうな顔をしながらこちらに近付いてきて、近くに人がいないのを確認すると恥ずかしそうに口を開く。
「あ、あのさ…ひとつお願いがあるんだけど…」
「…援交先の男とセックスして欲しいの?」
「セッ!? …ま、まぁ、その通りなんだけどさ。ほら!! イケメンに抱かれて気持ちよくなれば、嫌なことも忘れられるかもしれないし!! その…お願い!!」
彼女から告げられた内容は予想通りだったけど、同時に常識を疑うものでもあった。だけど私は特に考えることもなく承諾する。仰天する彼女の瞳には血が通っているのか疑わしい程に、酷く冷めた自分が映っていた。
このまま放っておけなくなってしまったのか、女の子は断りもなく隣に座ってきて、最近仕事はどう等のありきたりな世間話を私に投げ掛ける。こちらが微妙な反応をいくら返しても一向に止まる気配がなく、物寂しい公園にマシンガン女子トークの花が咲く。オーバーリアクションで返す彼女の元気さに影響されてか、私も少しだけ晴れやかな気持ちになってくる。
「あっ!! ヤッバー…もうこんな時間。ごめん。あたしこの後約束があるからもう行かないと。」
「そう…ごめんなさい、心配かけちゃって。少しだけ元気が出たわ。ありがとう。」
「いいっていいって。やっぱ元気が一番だしね。それじゃ!! あ。今度の休みまた行くから薬用意しといてって先生に言っておいてね。」
誰かとの待ち合わせに遅れそうなのか、女の子は慌てて立ち上がり、足早に公園を去ろうとする。だがお相手はしびれを切らしたのか、これから向かおうとする彼女に電話のコールを鳴らし足止めする。画面の連絡先の相手を見て、「もう。今すぐ向かうって。」と不満気にぼやきながら電話を取る。
「もしもし!? ごめーん今すぐ向かうって。…うん。…はぁっ!? それは困るって!! もううちらのこと待ってるんだよ!? …どうしよう。3Pなんて体持たないよ…。 ダメだよ。ドタキャンしたら変な噂流されちゃうし…あっ。ちょっと待って。すぐかけ直すからちょっと待ってて。」
何やら電話越しに揉めた後に私の方を見てきて電話を切る。申し訳なさそうな顔をしながらこちらに近付いてきて、近くに人がいないのを確認すると恥ずかしそうに口を開く。
「あ、あのさ…ひとつお願いがあるんだけど…」
「…援交先の男とセックスして欲しいの?」
「セッ!? …ま、まぁ、その通りなんだけどさ。ほら!! イケメンに抱かれて気持ちよくなれば、嫌なことも忘れられるかもしれないし!! その…お願い!!」
彼女から告げられた内容は予想通りだったけど、同時に常識を疑うものでもあった。だけど私は特に考えることもなく承諾する。仰天する彼女の瞳には血が通っているのか疑わしい程に、酷く冷めた自分が映っていた。