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Q 強制受精で生まれる私
第14章 5...? 度目
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 三度目の目覚めを体感した頃にはすでに正午を回っていた。半日近く寝ていたにも関わらず、夢なのか現実なのか曖昧でよく分からない世界を行き来していたためか、体のどこもかしこもずしりと重くなっているのを感じる。

 昨夜あれだけのことをやったのだから、普通に考えれば当たり前だよねと思う。人間はセックスでリフレッシュするというのは一時だけ心が安らぐというだけで、この身体は若返ることなく老いていく一方なのだ。

 寝るのにもさすがに疲れ果てた私はベッドからようやく体を起こす。毛布の毛達が体全体を一直線にひとなぞりするけど、裸の体には少しくすぐったいだけで何不自由なくすんなりと起きることができた。

 一体あれは何だったのだろうか。
 何故私はあんなにも情欲的になっていたのだろうか。

 今となってはもう分からないけど、きっと昨夜のせいなんだろうなと思い、急に恥ずかしさが込み上げてくる。当然だ。自ら求めたあげく、下敷きにされても我を忘れて腰を振り、終いには服も着替えることなく裸のまま眠りこけたのだ。好色だのなんだのと散々言われてきたけど、これではあながち間違いではないことを自ら証明してしまっているようなものだ。

 無我夢中だったとはいえ昨日の自分に呆れつつ、私は診察室という名の寝室から出る。気だるい体をシャワーでも浴びて洗い流そうと浴室へと向かう。浴室まであと一歩という所で私はこの体の痛みを作った張本人と出くわす。
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