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第14章 5...? 度目

　そんなことを考えていると、正気に戻ったのか先生は再び私を抱き寄せる。いつも通り一回で終わるはずもなく、エゴ100%でできた感動のフィナーレを再演しようと、勲章付きの名剣を私に突き立てる。

　また同じ悲劇が繰り返されるのかと虚ろな目で成すがままにされていると、先生が何か意を決したような面持ちをして私の目を真っ直ぐ見据えてくる。そのまま微動だにせず、物音ひとつ立たないしんとした空気が辺りに張りつめていく。

「…な…なに? また、するんじゃないの?」

「あぁ。何度でもする。もう二度と君を逃しはしない。だから…今、こんなこと言うのはおかしいと思うかもしれない。呆れるかもしれない。だけど、俺の本気の気持ち、何も言わずにどうか受け取って欲しい。」

　刃物を突き付けながら決断を迫るのは卑怯以外何物でもないと思いつつも、いつになく真剣な表情をする先生に、私も思わず固唾を飲む。

　先生は私の両手を取り…

「…結婚しよう、ほとぎ。君もよく分かっただろう? 他の男共じゃ君を傷付けるだけさ…君には俺しかいないし、俺も君しかいない。俺達は一緒になる運命なんだよ。君を大切にできるのは俺だけだし…孕ませられるのは俺しかいないんだ。」