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Q 強制受精で生まれる私
第15章 6.0 度目
「あ"っ!! あ"ぁああ"ぁー!! うぅ…あぁあ…」

 涎を垂らしながら眼を虚ろにする、閾値を遥かに越えた先生の絶頂顔は、世界の絶景百選に選出しても良い位に素晴らしく、男性の威厳の欠片もない程に情けない物だった。

 もっと眺めていたいと思いつつも、口内を焼き付ける精液がそれを許さない。もし私が舌を奥に引っ込めていなかったら、きっと喉奥を火傷していただろう。そう身震いさせる程にドロドロで熱い精液が口内にへばりつく。

 息を止めた瞬間に窒息し、息を吸えばあまりの激臭でむせかえること確実な発情ガスを放つヘドロを、私は口元から先生のペニスを外すと、一目散に洗面台に向かい、ひとつ残らず吐き出す。

 コップに冷水を貯めてガラガラとうがいをしていると、視界の端にイソジンを見つけたので、それで汚染された口内を消毒していく。死線を潜り抜けた先生の生の証は、皆真っ赤な血潮に染まって、地に帰ることも叶わず、無惨にも汚ならしい排水溝の奥へと消えていった。

 タオルのふんわりとした優しい布地の感触を堪能しながら振り替えると、先生が鬼でさえ泣いて逃げ出す様な形相でこちらをにらみ付けていた。さっきまでの夢心地はどこへやら、純粋な殺意に溢れたその出で立ちに思わず身体の芯まで武者震いしてしまう。
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