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Q 強制受精で生まれる私
第15章 6.0 度目
「出すぞ!! 俺の子を宿せ…出すぞだすぞだすぞぉおほのかぁあ!!」

「抑えきれない生命の波、感じるのぉおぉ!! 出して…出して!! 出してだしてしきゅーうずくのだしてぇええっ!!」


 パンッという一際大きい発破音と共に、突貫工事で作られた子種達が勢いよく発射される。
 強すぎる刺激に意識を真っ白に塗りつぶされた私は、視覚も聴覚もシャットアウトされ、声無き絶叫を上げる。
 それでもびくびくと脈打つ内部に吹き付ける生命の片割れ達を、最奥へと導いていく感覚だけは感じられ、その温かさに弾け飛びそうな動悸が鎮まっていく。

 全身全霊の交尾を終えた脱け殻の私達は人間らしいことは何一つできず、ただ息を吸っては吐く動物と化してしまった。でも今はそんな生物として当たり前の行為が何よりの幸福をもたらし、密着するパートナーの体がそれをより増長させる。

 感動のフィナーレには愛情たっぷりのセックスが必要不可欠と相場が決まっている。とはいえ私の体のことなんて一切省みず突きまくるから、お腹も腰もじんじんと痛み出す。あまりの痛さに文句のひとつも言っていい位だ。

 でも…愛しいこの人のことだ。
 今日の所は広い心を持って全部許して上げようと思った。

 今、この瞬間。いや、未来永劫、死が二人を分かつまで、私だけを見てくれるなら。
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