この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Q 強制受精で生まれる私
第15章 6.0 度目
 その契約の証にと、私は彼の首筋に思いっきり吸い付き、誓いの証を付ける。薄紫色のリップ型の紋章に魅蕩れていると、彼も仕返しとばかり私の首筋に吸い付き、男らしい力強さで私の首筋を吸引する。ちゅぱっというねっとりとした音と共に彼の唇が離れていく。自分の姿は見えないけど、色濃い契約跡を付けられたことを彼の瞳に映る私の姿で察する。どこか諦めの淀みがあるその瞳に、あの女の姿はもう無かった。

「…あはっ。婚約成立、ですね。妊娠まで…確か一週間…楽しみですね。『あなた』。」

「…はっ。あは…あはははは!! そうか。そうかそうか…セックスしただけで、子を孕んだだけで俺の妻気取りか!! …もういいや。どうにでもなれ…壊してやるよ。望むままに」

 過去を鎮圧し、これからの道を歩みだした私達はそれ以上言葉を発することなく、性器を繋げたまま互いの唇を重ね合う。相変わらず素直じゃない先生もキスしたい気分なのは同じらしく、私の口付けを拒むことなく受け入れる。息が切れる限界まで貪り合い、呼吸のために顔を遠ざける度に私達は透明な糸を吐く。糸はねばっこくお互いを繋ぎ、垂れては私達の身体にまとわり付く。

 私達は何も考えることなく糸を紡ぎ、絡めとられていく。 
 それが自然だと言うように。

 やがてそれは繭になり、私達だけの世界の中でどろどろに溶けて、ひとつになるのだ。

 どこまでも。どこまでも。


/236ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ