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Q 強制受精で生まれる私
第16章 後書き。もとい編集後記
 以上をもちまして、『Q 強制受精で生まれる私』を完結とさせて頂きます。
 ここまで読んで下さり、本当にありがとうございました。

 とある友人と下ネタ話で盛り上がっていた時に、「エロ小説書いて。全世界にお前の頭のヤバさを公開して。黒歴史作って」と言われたこと。そんな冗談から始まった本作品ですが、まさか10万字を越える大作となって完結するとは思ってもいませんでした。

 何かと面倒くさがりの私ですが、修正を重ねて完結できたのも、普段から読んでくださる皆様やエモ投票、時にはファンレターを頂けたからこそです。
 誰かに求められるということは、こんなにも嬉しいものなのだということを皆様に教わりました。
 本当にありがとうございます。


 本作の主人公である穂伽は、無事想い人である先生と結ばれ、居場所を得ることができました。先生こと佐渡も従来の目的を達成したことですし、これはもうハッピーエンドと言っても過言ではないでしょう。イヤーヨカッタヨカッタ。

 本作を書く上で最も重視したのは、理屈抜きのエロ至上主義の物が大半な中で、ちゃんと生理学に則った現実的なエロ小説を書こうとしたことです。

 とはいえ私は異性との交際経験も無い寂しい男ですし、なるべく事実に添うように勉強したつもりですが、結局理解できたようで理解できていない、宙ぶらりんな状態になってしまいましたし、どれだけ正しい知識を詰め込んでも結局知ったかぶりのマンスプレイニングでは? と疑う始末です。

 穂伽という悲惨な状況下に置かれる、複雑な心境を抱き続ける女性の視点で書くのは本当に苦労しましたが、それでもプロットの段階から男性視点で書こうとしたことは一度もありませんでした。

 リアリティのある話が書きたいのに、本作のストーリーはその大半が私の頭の中で作られた空想であるということ。事実とは違うんじゃないかと不安になるたびに、あぁ自分が女だったら…なんて思うことが多々ありました。

 でも巷で流行っている月のものの漫画だったり、婦人科の専門書を読んでいると、男性の想像を越える女性としての辛さがあるなと思い、同時に失礼ながらとても私には耐えられないと思ってしまうのです。

 もはやそのリスキーな身体で生き続けているだけでも奇跡だと断言できてしまう程に、女性って逞しい存在だと認識を改めることができました。
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