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Q 強制受精で生まれる私
第9章 3.5度目
目が覚めると私は何故か見知らぬ部屋で棒立ちになっていた。
先生に弄ばれた後シャワーも浴びずに、失意のまま固すぎるベッドの上で意識を失ったはずだ。なのに、安っぽいスタンドライトの周辺以外真っ暗な部屋につっ立っているということは、これは恐らく夢というやつなのだろう。
一縷の光も通さぬ様に閉められたカーテンからは草原を思わせるむせかえる臭いが漂う。そこにここ最近幾度と嗅いできたあの臭いが混ざるのだから、それは顔をしかめてしまうのも仕方ないと思う。
夢というのは多く経験した物がよく現れてくるとどこかの本で読んだ。とはいえ、疲れているんだからせめて明るい夢を見させてくれないかなぁと内心苛立つ。夢の中までこの匂いを嗅いでしまうなんて、悪夢以外何物でもない。
目の前では二つの肉の塊が、醜いストリップショーを繰り広げている。ヒトに似たその肉塊達は互いに体を重ね合わせて、見覚えがある行為に耽っている。あぁだのはぁだの喚き散らすその声はまさに性交時の声のものだ。肉達は片方が四つん這いになり、もう片方がその上に覆い被さる様にして激しく腰を振らしている。上の肉が間抜けなドラム音が響かせるとそれに続く様に下の肉が単調な黄色いコーラスをする…これの繰り返しを永遠に続けていた。
一体いつまで続くんだこれは…
募る苛立ちが怒りに変わった私は思わず上の肉塊に狙いを定めて脚を掲げる。どうせ何をしたって何も変わらない。ここにとって私は幽霊みたいなあやふやな存在であって、何一つ干渉する権利を持ち合わせていないんだ。
肉が腰を限界まで浮かしたタイミングを見計らって、私は思いっきり足の平を醜悪な尻に叩きつける。
先生に弄ばれた後シャワーも浴びずに、失意のまま固すぎるベッドの上で意識を失ったはずだ。なのに、安っぽいスタンドライトの周辺以外真っ暗な部屋につっ立っているということは、これは恐らく夢というやつなのだろう。
一縷の光も通さぬ様に閉められたカーテンからは草原を思わせるむせかえる臭いが漂う。そこにここ最近幾度と嗅いできたあの臭いが混ざるのだから、それは顔をしかめてしまうのも仕方ないと思う。
夢というのは多く経験した物がよく現れてくるとどこかの本で読んだ。とはいえ、疲れているんだからせめて明るい夢を見させてくれないかなぁと内心苛立つ。夢の中までこの匂いを嗅いでしまうなんて、悪夢以外何物でもない。
目の前では二つの肉の塊が、醜いストリップショーを繰り広げている。ヒトに似たその肉塊達は互いに体を重ね合わせて、見覚えがある行為に耽っている。あぁだのはぁだの喚き散らすその声はまさに性交時の声のものだ。肉達は片方が四つん這いになり、もう片方がその上に覆い被さる様にして激しく腰を振らしている。上の肉が間抜けなドラム音が響かせるとそれに続く様に下の肉が単調な黄色いコーラスをする…これの繰り返しを永遠に続けていた。
一体いつまで続くんだこれは…
募る苛立ちが怒りに変わった私は思わず上の肉塊に狙いを定めて脚を掲げる。どうせ何をしたって何も変わらない。ここにとって私は幽霊みたいなあやふやな存在であって、何一つ干渉する権利を持ち合わせていないんだ。
肉が腰を限界まで浮かしたタイミングを見計らって、私は思いっきり足の平を醜悪な尻に叩きつける。