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あおい風 あかい風
第5章 冬のあと
それから ときどき塾の帰りにラインをくれて 公園で会ったりした。
夏になって 公園では禁止されている花火をしている人達を眺めながら 小鳥のようなキスをした。
秋になり 寒いときは 片手で碧の肩を抱き 片手で自転車を押しながら 公園まで歩いたりした。
肩や背中に手をおくことはあって も それ以上は求めてこない。
大輝の髪が伸び 不機嫌そうにみえた顔が やわらいできた。
何度も 何度も 自転車が 夜の中に消えていくのを見送った。
大輝は 礼儀正しい紳士だった。
もう野獣になることはないのかもしれない。
あのときも 野獣ではなかったけど。
夏になって 公園では禁止されている花火をしている人達を眺めながら 小鳥のようなキスをした。
秋になり 寒いときは 片手で碧の肩を抱き 片手で自転車を押しながら 公園まで歩いたりした。
肩や背中に手をおくことはあって も それ以上は求めてこない。
大輝の髪が伸び 不機嫌そうにみえた顔が やわらいできた。
何度も 何度も 自転車が 夜の中に消えていくのを見送った。
大輝は 礼儀正しい紳士だった。
もう野獣になることはないのかもしれない。
あのときも 野獣ではなかったけど。