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あおい風 あかい風
第5章 冬のあと
一月の寒い夜 大輝から 「窓の外をみて」というラインがきた。
急いで 窓から外をみると ニット帽をかぶってマフラーをぐるぐる巻きにした大輝が立っていた。
スマホを指差している。すぐに 電話がかかってきた。
「遅い時間にごめん」
みると十一時をまわっている。塾の帰りにしては遅すぎる。
「明日から 東京にいく。兄貴んちに泊まる。当分 帰ってこないから」
「どのくらい?」
「二月の終わりくらいまで」
「すぐ 行くから」
「出てこなくていいよ」
「すぐだから」
「寒いから 出てこないで」
「帰ったら 時間つくって」
「すぐ 連絡して」
「帰ったら 逢おっ」
「うん。まってる」
大輝が手袋をした手をふる。
「あおい だいすき」
「もっと だいすき」
一度 投げキッスをするまねをして 笑った。手をふると 自転車に乗って大輝は帰って行った。
急いで 窓から外をみると ニット帽をかぶってマフラーをぐるぐる巻きにした大輝が立っていた。
スマホを指差している。すぐに 電話がかかってきた。
「遅い時間にごめん」
みると十一時をまわっている。塾の帰りにしては遅すぎる。
「明日から 東京にいく。兄貴んちに泊まる。当分 帰ってこないから」
「どのくらい?」
「二月の終わりくらいまで」
「すぐ 行くから」
「出てこなくていいよ」
「すぐだから」
「寒いから 出てこないで」
「帰ったら 時間つくって」
「すぐ 連絡して」
「帰ったら 逢おっ」
「うん。まってる」
大輝が手袋をした手をふる。
「あおい だいすき」
「もっと だいすき」
一度 投げキッスをするまねをして 笑った。手をふると 自転車に乗って大輝は帰って行った。