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あおい風 あかい風
第8章 髪飾り
久しぶりに会ったのに もう少し嬉しそうにしてくれてもいいだろうに。言葉が うまく流れない。
「これから二次会なんだけど。ゆうちゃんは終わったの?」
「うん。着替えて帰るところ」
以前だったら 「じゃあ その後 ご馳走して」くらいは言っただろうに。暗い目をしている。最後に笑ったのは いつだろう?
「その後の予定は?」
「帰るだけよ」
「二次会は ここから近いんだ。よかったら来ない? ゆうちゃんが来てくれれば 抜け出す口実になるから」
結月は 黙って見上げる。結月も背は高い方だが 陽輝と並ぶと 華奢な体つきのせいもあって小さく見える。
いつまでも返事をしないのも結月らしくない。
胸の内ポケットから二次会の案内地図を取り出し 結月に渡した。
「よかったら おいで。美味しいものでも食べに行こうか」
「これから二次会なんだけど。ゆうちゃんは終わったの?」
「うん。着替えて帰るところ」
以前だったら 「じゃあ その後 ご馳走して」くらいは言っただろうに。暗い目をしている。最後に笑ったのは いつだろう?
「その後の予定は?」
「帰るだけよ」
「二次会は ここから近いんだ。よかったら来ない? ゆうちゃんが来てくれれば 抜け出す口実になるから」
結月は 黙って見上げる。結月も背は高い方だが 陽輝と並ぶと 華奢な体つきのせいもあって小さく見える。
いつまでも返事をしないのも結月らしくない。
胸の内ポケットから二次会の案内地図を取り出し 結月に渡した。
「よかったら おいで。美味しいものでも食べに行こうか」