この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Memory of Night 2
第23章 墓参り

「でももう平気。帰るか」

 花を包んでいたビニールなどのゴミをまとめ、先ほど上ってきた急な斜面を今度は下りていく。
 宵は晃に声をかけた。

「悪かったな。せっかくの休みなのに、墓参りなんて付き合わせて」
「どうして? 少しも嫌じゃないよ」
「……ほんと、妙なとこお人好しだよな、おまえ」

 宵が呆れたような顔をする。知らないやつの墓参りなんて、面倒なだけだと思うが。ましてや片道一時間の山の中というオプション付きの場所だ。

「そういうんじゃないよ。てか、宵にだけだって。俺の方こそ誘ってくれてありがとう。宵のご両親にちゃんと挨拶できて、嬉しいよ」

 そんなふうに言われるとはつゆほども思っておらず、宵は目を見開いた。つい噴き出してしまう。

「……そんな真面目くさった理由で誘ったわけじゃねーのに。遠いから、一人で来んのだるかっただけだよ」

 長い道中、一人きりで電車に乗ったり山道を歩いていると、どうしても生きていた頃の両親がちらついてしまう。
 だけど今日は晃が居てくれたおかげで、そんなに落ち込まなかった。
 急な獣道を下り、アスファルトに戻ってくる。
 そこを進みながら、晃が尋ねる。
/639ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ