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Memory of Night 2
第4章 新たな波風

 高校卒業してから本格的にハプニングバーで働くつもりなど、宵には微塵もなかった。
 春加も本気で言ってはいないようで、赤い口元は笑っている。
 しばらく会話はなかった。ステレオから流れるアップテンポな洋楽が車内に流れているだけ。毎回そんな感じで、用がなければ春加は話しかけてこない。その沈黙が宵には楽だった。
 最後の信号を曲がると、アパートの前に人影があった。晃だ。
 宵の反応で、人影が宵の知り合いであると察したらしい春加は声をかける。

「ちょっと離れた場所に降ろそうか? それとも十五分くらいドライブする?」

 バーがバーなので、誰にもバレずに働きたい人も多いのかもしれない。素早く機転を利かせてくれた春加に、宵は首を振って断った。

「……いい、へーき」

 バイトのことは話したし、今日の出勤を止められたわけでもない。宵にとってみれば、もうやましさはない。

「送ってくれてありがと」
「はいよ。じゃ、また明日」

 アパートの駐車場の前に車を横付けしてもらい、宵はいつものように車を降りた。

「おかえり」
「……ただいま」

 風のない、静かな夜だった。
 なんとなくバツが悪くて晃の顔は見ずにそのまま前を素通りしようと宵は歩き出す。同じタイミングで助手席側の窓が開いた。
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