この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Memory of Night 2
第29章 桃華

 秋広から聞かされる桃華の話は、もうほとんどのろけのようだった。
 だが宵からしたら、寝起きだと機嫌が悪くなるし、怒らせた時は秋広とは比べ物にならないくらい怖いので、優しい秋広の方が好きだった。
 例えは喧嘩で負けて、泣きながら帰った日も、秋広は心配してくれた。桃華は逆に泣くくらいなら始めから喧嘩などするなと怒ってくる。
 それくらい、二人の性格は違った。

「全然、母さんの話じゃないっすよね。……あんま家に居ない人だったから、親父との記憶の方が強くて」
「そんなことないよ。お父様もお母様もとても素敵な人だね。でもどうして、桃華さんはそんな男性が好みそうな職種についていたんだい? 建築関係で現場勤めだと、かなりハードな肉体労働だろう?」

 宵は苦笑する。母の仕事を誰かに話すと、いつも同じ反応をされる。

「これも親父から聞いた話ですけど、舐められたくないから、らしいっす。母さん、見た目だけはいいから学生の時とか痴漢にあったりしてたらしくて、護身用にって空手や柔道習ってたみたいで。だからすげー男嫌いだったんすよ。同時に、自分が女であることも、わずらわしかったみたいで」

 それに関しては、桃華に直接言われたことがある。
 何歳の頃だったか、朧気ながら記憶にあった。
/518ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ