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Memory of Night 2
第29章 桃華

「宵、おまえ顔はあたしにそっくりだけど、男に産まれて良かったな。変な虫が寄ってこない」
「……虫? 母さんのまわり虫いるの?」
「そ、今は秋広がいるからこないけど、うじ虫みたいのがいっぱい沸いてくるんだ。わずらわしーったら」
「へー、父さん、蚊取り線香みたいじゃん」
「蚊取り線香って……」

 隣で秋広も笑っていた。
 桃華は宵の頭を乱雑に撫でまわしながら、にっと笑った。

「ま、どっちでもいいけどな。ーーおまえに何かあったら、あたしが守ってやるよ」

 そういう桃華は確かに強くてたくましかった。

「給料がいいのもあったかもしれないけど、女ってだけで舐められたくなかったんだと思います、母さん。だから仕事も、わざと男が多いきつい仕事を選んでたんじゃねーかな。……春加さんに母さんのことを聞いたら、昔この店の客だったって言われたんすけど、ありえねーと思うんですよね。男嫌いで、性的なあれこれも多分あんま好きじゃなかったろうから。通う暇もなかっただろーし」
「……うん、客として来たことはなかったと思うよ」

 亮は頷いた。
 春加はなぜ、嘘をついたのだろうか。どうしてそこまで頑なに、桃華との関係を隠そうとするのか。
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