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Memory of Night 2
第48章 すれ違いの行方

 有無を言わせず、浴室へと引きずり込まれる。
 その強引さに驚いてしまう。先ほどシャワーを浴びたばかりだし、服も着たままなのだ。
 湿気ですぐに濡れてしまいそうだ。
 晃はタイルに宵を押し付けるようにして、唇を重ねてくる。深く合わせ、蠢く舌で口腔を蹂躙される。

「ん、んん……っ」

 突然すぎて何がなんだかわからなかった。
 両手首をきつく握られ、まったく身動きが取れない。

「んん、あ……っ」

 唇を離した瞬間、今度は喉元をきつく吸われた。くすぐったさに仰け反ってしまう。首や肩へ、晃は連続的に唇と舌での愛撫を繰り返す。晃の熱い吐息も感じ、全身がぞわぞわしてどうしようもなかった。

「や……めろって……」

 息があがる。服はすでにびしょびしょだった。
 どうにか拒否の意を示すが、手首はまだ押さえ込まれたままで、言葉での抵抗がせいいっぱいだった。
 間近で見た晃の表情に驚いた。頬は赤く上気し、目元が潤んでいる。欲情し、余裕がない時みたいな表情だった。

「宵……」

 艶のあるテノールで囁かれ、ぞくりとした。

「俺の、触って」
「……っ」

 押さえ込まれていた左手首が解放され、そのまま股間へと導かれる。
 それはもう、宵の手では収まりきらないほど大きく硬く張り詰めていた。

(もうガチガチじゃん……)
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