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Memory of Night 2
第48章 蜜月

宵はついムキになって言い返した。
「ん……っ」
ふいに晃の右手がティーシャツの中に滑り込んできて、指先が胸の突起を掠める。
それだけで、体の芯が疼くようだった。
「ーー大丈夫。一人でなんてしてないよ」
「……一度も?」
「いや、どうしようもなかった時くらい。……でも終わったあとなんかすごく虚しくて、やっぱ宵に触りたいなって思った」
晃は横から顔を覗きこむようにして、口付けてくる。
さっきとは違い、やさしいキスだった。
「お風呂誘ってくれたのも本当はすごく嬉かったけど、君の裸見たら興奮して襲っちゃいそうだなと思って」
「…………裸じゃなくたって結局襲ってきたじゃん」
「確かに。じゃあ、最初から一緒に入れば良かったね。……ごめんね、不安にさせて」
晃は笑った。そうしながら頭を撫でてくる。
しかし蓋を開けてみれば、不安だったことは全て宵の杞憂だったとわかったのだった。
「宵、大好きだよ。もう本当に指と足の骨折は大丈夫?」
「うん、もう全然平気」
「だったら……ベッド行く?」
「わ……っ」
突然ふわりと体が浮く。
久しぶりのお姫様抱っこに戸惑う暇もなく、ソファーから隣の寝室へと連れていかれた。

