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Eat me 完熟媚肉と秘蜜のレシピ
第1章 1皿目
洲の会社からここまでおよそ一時間はかかることを考慮すると、間もなく家に着くはずだ。事の全てが順調に進んでいることに胸を踊らせた私は、シンデレラが華々しい夜の舞踏会へと出れる様にと、とっておきの魔法をかけていく。
…はずだったのだが。
瓶からドバッと出てきたブランデーは瞬く間に火が付き、ボンッという爆発音と共に高い火柱を上げて燃え上がる。
「きゃあぁあ!! か、かかか火事!! 火事ぃ!! 熱っ!! 熱いっ!!」
炎の衝撃でブランデーの瓶を落としてしまい、床で欠片となって四散する。細かいガラスが撒きびしとなった危険な状況でも、目の前の火災を止めるのに精一杯で、私は一心不乱に水道から出る水を手で掬っては業火へとかけていく。火は程なくして消えたが、肝心のステーキは水でびしょ濡れになってしまった。おまけに右腕の袖に黒く縁取られた穴空きができていた。
「服、焼けて…まさか火傷!?」
大事な肌に火傷跡が残ってしまったら女にとって一大事だ。私は大急ぎでエプロンを外し、上着を脱いで体中に跡ができてないかくまなく確認する。幸い焼けた跡はなく、体のどこにも痛みはなかった。熱い油跳ねが嫌だったから長袖を着ていたのが功を奏した。もし長袖じゃなかったらと思うと…考えるだけでゾッとしてしまう。
そして最悪なことに、洲がこのタイミングで「ただいま」と言って帰宅する。水濡れの高級肉、床に散らばる割れたブランデー瓶、上半身ブラ一丁と見られたらただじゃ済まないものばかりで、私は大きく跳ねる心臓で何とかしなきゃと焦る。
一先ずキッチンの扉は一旦閉めるとして、この現場を洲に見られないようにしないといけない。出迎えて風呂場に直行するように誘導しよう。問題は服…新しいのを着ている時間は無いため、エプロンだけを着けて急いで玄関先に向かう。
…はずだったのだが。
瓶からドバッと出てきたブランデーは瞬く間に火が付き、ボンッという爆発音と共に高い火柱を上げて燃え上がる。
「きゃあぁあ!! か、かかか火事!! 火事ぃ!! 熱っ!! 熱いっ!!」
炎の衝撃でブランデーの瓶を落としてしまい、床で欠片となって四散する。細かいガラスが撒きびしとなった危険な状況でも、目の前の火災を止めるのに精一杯で、私は一心不乱に水道から出る水を手で掬っては業火へとかけていく。火は程なくして消えたが、肝心のステーキは水でびしょ濡れになってしまった。おまけに右腕の袖に黒く縁取られた穴空きができていた。
「服、焼けて…まさか火傷!?」
大事な肌に火傷跡が残ってしまったら女にとって一大事だ。私は大急ぎでエプロンを外し、上着を脱いで体中に跡ができてないかくまなく確認する。幸い焼けた跡はなく、体のどこにも痛みはなかった。熱い油跳ねが嫌だったから長袖を着ていたのが功を奏した。もし長袖じゃなかったらと思うと…考えるだけでゾッとしてしまう。
そして最悪なことに、洲がこのタイミングで「ただいま」と言って帰宅する。水濡れの高級肉、床に散らばる割れたブランデー瓶、上半身ブラ一丁と見られたらただじゃ済まないものばかりで、私は大きく跳ねる心臓で何とかしなきゃと焦る。
一先ずキッチンの扉は一旦閉めるとして、この現場を洲に見られないようにしないといけない。出迎えて風呂場に直行するように誘導しよう。問題は服…新しいのを着ている時間は無いため、エプロンだけを着けて急いで玄関先に向かう。