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Eat me 完熟媚肉と秘蜜のレシピ
第1章 1皿目
「はっ!! あ、あぁああぁあああぁあ!! んんっ!! うぅーん…」


 三年ものの濁酒はとにかく量が多く、びゅっびゅっと音を立てながら、五臓六腑はおろか精神まで深く沁みわたっていく。あまりの美酒にぐびぐびと飲み込んでいく酒乱の私は、テイスティングするかの様に何度も膣内を収縮させて転がしては、無数のつぶつぶ感に富んだとても濃厚な味と判定する。

 舌もないのにどうしてそんなことが分かるのか、白く霞む思考では考えることさえ億劫だった。二人一緒にイケた。あとひとつコクと洗練さが足りなかったけど、パンチが効いたジャンクなセックスでレスを解消できた。ぼんやりとした疲労感に包まれる今の私にはそれで充分だった。

「これで…一先ずはレス解消かな? 凄く気持ちよかったよ。やっぱ栞は最高だ…」

 洲は精根尽き果てて倒れるかのように、床で余韻に浸る私に覆い被さると、そのまま右腕を腰に回して優しく擦り始める。赤ん坊をあやす様なその手付きに、腰部の奥にある赤ちゃんの部屋が勘違いしてぴくりとむず痒く疼く。未経験の感覚に思わず猫撫で声を挙げそうになるも、その声が響かないのは、洲の唇がそっと口元を塞ぎ、飲み込んだからに他ならない。

「んっ…ふっ…ちゅっ」

 お疲れさまのキス。よく頑張ったねと労いを込めた腰と頭を擦る手付き。今も繋がっているよと訴えるもう一つのキス。幸せと呼ぶに等しい、甘い一時が私達を包み込んでいく。私達はしばらくお互いの身体を堪能し、後技を済ませると、洲は名残惜しそうに二三度ゆっくりとかき混ぜるようにスウィングして離れていく

 男を誘惑するフェミニンさに溢れる汚れを知らなかったピンクのレースショーツが、一筋の染みを中心にその役目を終えたかのように薄桃色にくすんでいくのを、鏡を通して見届ける。新鮮なエッチの汗染みが新しく加わった、長年の油シミにまみれた生活感溢れるリネンの布地と共に、ヴィンテージ物になった衣類達に、私は洗濯しなきゃいけないのがはばかられるような気持ちになる。
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