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Eat me 完熟媚肉と秘蜜のレシピ
第1章 1皿目
「ほら。これ見てよ。換気扇のとこ黒ずんでいるだろ? 賃貸だっていうのに、何てことしてくれるんだよ…おしおきが必要だな。これは」

 『おしおき』…その四文字を聞いただけで何故か身体がぞわぞわと疼きだす。何もされていないはずなのに、まるでSMものに出てくる調教済みの雌キャラクターの様な抗いがたい気分を自分が体感するとは思えず、無意識に呼吸が小刻みに熱くなって、震える身体を守るように腕を組んで、手のひらを限界まで広げて二の腕を擦る。脚も大事なところを守る様に固く閉ざすも、ぬちゅりと中で蠢く粘液の感触が背筋に電流を走らせる。

 洲は弱々しく身を守る私を一瞥し、一瞬恍惚な笑みを浮かべて口元をニヒルに歪ませると、肩に手をかけては、さぁいやらしいことをしようと諭すように、ゆっくりと肌表面を撫で始める。しっかりと手を置いているのに、絶妙なソフトタッチ加減でくすぐったさを誘発する洲の手付きに、私は逃げるように腰を屈めるも、一点に集中するようなクロッチの食い込みが強くなり、思わず「ひゃう!!」と変な鳴き声を挙げてしまう。

 洲…もう大きくなっている…
 あんなに出したのに。もっとされちゃうんだ…

「そんなに驚いてどうしたの? もうちょっと深く腰落としてよ。挿れられないだろ」

「ちょ、ちょっと待って。 もう…するの? 出したばっかりなのに…」

「当然だろ。あんなにおねだりしてたのに、たった一回でもう満足しちゃったの? なに一人だけ自己満足に浸っちゃってんの…俺言ったよ? これはおしおきだって。悪い子な栞に、拒否権なんてないんだよ」

「あぁ…断れない…あぁ…」

 洲の説得に洗脳されたかのように、私は身体を支える力が抜けてしまい、膝から崩れ落ちる。たった二言三言で堕ちてしまうなんて、私はなんて好色な女なんだろうと思ってしまう。洲の言う通り、私はいやらしい女なのかもしれない。

 でも、しょうがないじゃない。
 これはおしおき。ダメな妻に夫が手を下す、愛の鞭なのだ。黙って受け入れるのが妻の務め。

 それに…私の勝手な妄想だけど…これはきっと、甘くて燃えるようなおしおきに違いない。
 だから私は甘んじて、ただ身を焦がせばいいんだ…

 そんな思考の糸に絡まれ私は、もう身動きが取れなくなっていた。
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