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Eat me 完熟媚肉と秘蜜のレシピ
第1章 1皿目
恥骨を押し上げる異物感が無くなると同時に、満腹感からか急激に眠くなってきた。ここ何十年かは食べなくても一向に困らない程に、鱈腹平らげた気分だ。
なのに。人間七つの大罪よろしく、浅ましくも愚かな私は、『おかわりが欲しいでしょう?』と、私の意志とは無関係にひくひくと脈動するもうひとつの私が囁く声を聞いてしまう。
私はその声に応えたくとも、糸が切れた人形の様に体の動かし方を忘れてしまい、そのまま意識が遠ざかっていく。愛しいペットを愛でるような、洲の髪を掻き分けて優しく頭を撫でる手付きが眠気に拍車をかける。
風前の灯火でもなお聞こえる、『食べたりないでしょう?』の声。
もし。身体が動かせていたら、その応えは否定だっただろうか。それとも肯定だっただろうか。
その答えも出せぬまま、軽快な安らぎの世界に深く、深く落ちていった。
なのに。人間七つの大罪よろしく、浅ましくも愚かな私は、『おかわりが欲しいでしょう?』と、私の意志とは無関係にひくひくと脈動するもうひとつの私が囁く声を聞いてしまう。
私はその声に応えたくとも、糸が切れた人形の様に体の動かし方を忘れてしまい、そのまま意識が遠ざかっていく。愛しいペットを愛でるような、洲の髪を掻き分けて優しく頭を撫でる手付きが眠気に拍車をかける。
風前の灯火でもなお聞こえる、『食べたりないでしょう?』の声。
もし。身体が動かせていたら、その応えは否定だっただろうか。それとも肯定だっただろうか。
その答えも出せぬまま、軽快な安らぎの世界に深く、深く落ちていった。