この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Eat me 完熟媚肉と秘蜜のレシピ
第2章 2皿目
「あーもう!! ホントどうしちゃったんですか!? 今日の先生、いつも以上におかしいですよ!! 珍しく遅刻するし、やっと来たと思いきやずっーーと上の空!! 昨日何があったんです? とうとうケンカでもしましたか?」
瀨尾君は呆ける雇い主に対して、弁解がないと納得ならんとばかりに詰め寄る。私よりも一回り若い男の子に、熱を持って顔を近づけられるのは、もはや『おばさん』と呼ばれてもおかしくない年齢になってしまった私にとっては何とも美味しいシチュエーションだ…なんて下らない妄想で思わず目の前の現実から逃げたくなる。視線を反らすだけでも精一杯だ。
「べ…別に、何ともなかった、よ? うん。いつもと…変わらず…なにも…」
昨日のこと…話せる訳がない。
というか、私にも何がなんだかさっぱり分からなかった。
唐突に願いが叶った、長く粘る熱帯夜。あのあまりにショッキングな夢の一時は吉夢なはずなのに、悪夢を見た後の様に身体はずしりと重く、濡れに濡れる肌触りと共に気だるさを私にもたらした。
正気を取り戻した頃には、気持ちの良い朝日が私を照らしていた…真っ当な社会人であれば始末書を書かされるであろう、昼下がりのベッドの上で。
部屋もキッチンも綺麗なまま、汗ばんだ様子もなく私は枕を頭の支えにしてベッドの上で寝ていて、洲からは『先に出てるよ』という、いつものあの人らしい淡白なメッセージが入れられているだけで…その全てが昨日の出来事は夢だと私に確信させる。
ただひとつ。
素っ裸で毛布を被る、私自身を除いて。
瀨尾君は呆ける雇い主に対して、弁解がないと納得ならんとばかりに詰め寄る。私よりも一回り若い男の子に、熱を持って顔を近づけられるのは、もはや『おばさん』と呼ばれてもおかしくない年齢になってしまった私にとっては何とも美味しいシチュエーションだ…なんて下らない妄想で思わず目の前の現実から逃げたくなる。視線を反らすだけでも精一杯だ。
「べ…別に、何ともなかった、よ? うん。いつもと…変わらず…なにも…」
昨日のこと…話せる訳がない。
というか、私にも何がなんだかさっぱり分からなかった。
唐突に願いが叶った、長く粘る熱帯夜。あのあまりにショッキングな夢の一時は吉夢なはずなのに、悪夢を見た後の様に身体はずしりと重く、濡れに濡れる肌触りと共に気だるさを私にもたらした。
正気を取り戻した頃には、気持ちの良い朝日が私を照らしていた…真っ当な社会人であれば始末書を書かされるであろう、昼下がりのベッドの上で。
部屋もキッチンも綺麗なまま、汗ばんだ様子もなく私は枕を頭の支えにしてベッドの上で寝ていて、洲からは『先に出てるよ』という、いつものあの人らしい淡白なメッセージが入れられているだけで…その全てが昨日の出来事は夢だと私に確信させる。
ただひとつ。
素っ裸で毛布を被る、私自身を除いて。