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Eat me 完熟媚肉と秘蜜のレシピ
第1章 1皿目
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「ねぇ聞いてよ、瀨尾くん…」
「離婚しましょう」
「まだ何も言ってないじゃない!!」
「先生がそう切り出すの、九割九分旦那の話じゃないですか…その口振りから昨日もダメだったこと位、わざわざ聞かなくても丸分かりですよ」
アシスタントの瀨尾くんはそう言いながら、呆れた表情でネームから顔を上げる。新進気鋭の超売れっ子で才色兼備な漫画家の私に付く唯一のアシスタントのくせに、その態度は今時の若者らしく辛辣だ。彼の立場を考えたら…まぁ確かにうんざりするかもしれないけど。
「だってぇえ!! 洲ったら全然エッチの誘いに乗ってくれないんだもーん!! 私もうオバサンなんだよ!? 日々老いてく中で今日が一番若いんだよ!? そんな貴重な一日を単に乗り気じゃないからって断るフツー!?」
「結婚して一年程してからレスになったって言ってたから…もう三年? 昨日秘策を思い付いたとか浮足立ってましたけど、今度は一体何したんですか? ご自慢のセクシーボディで悩殺ですか? お得意の『汚』料理ですか?」
「うわ、凄い馬鹿にしてるー。昨日は豚の生姜焼き作ったんですー。男子が唸る料理といえば、やっぱ生姜焼きでしょ。相手の心を掴むにはまず胃袋から。常識よ。本場シェフもビックリする最高の生姜焼きを作って、彼のハートもイチコロだったわよ」
「へぇ、写真見せて下さいよ」という発言に対し、私は撮るのを忘れたと返してとぼける。瀬尾くんはそれだけで何かを察したらしく、鼻でせせら笑って口角をニヒルに歪める。
「ねぇ聞いてよ、瀨尾くん…」
「離婚しましょう」
「まだ何も言ってないじゃない!!」
「先生がそう切り出すの、九割九分旦那の話じゃないですか…その口振りから昨日もダメだったこと位、わざわざ聞かなくても丸分かりですよ」
アシスタントの瀨尾くんはそう言いながら、呆れた表情でネームから顔を上げる。新進気鋭の超売れっ子で才色兼備な漫画家の私に付く唯一のアシスタントのくせに、その態度は今時の若者らしく辛辣だ。彼の立場を考えたら…まぁ確かにうんざりするかもしれないけど。
「だってぇえ!! 洲ったら全然エッチの誘いに乗ってくれないんだもーん!! 私もうオバサンなんだよ!? 日々老いてく中で今日が一番若いんだよ!? そんな貴重な一日を単に乗り気じゃないからって断るフツー!?」
「結婚して一年程してからレスになったって言ってたから…もう三年? 昨日秘策を思い付いたとか浮足立ってましたけど、今度は一体何したんですか? ご自慢のセクシーボディで悩殺ですか? お得意の『汚』料理ですか?」
「うわ、凄い馬鹿にしてるー。昨日は豚の生姜焼き作ったんですー。男子が唸る料理といえば、やっぱ生姜焼きでしょ。相手の心を掴むにはまず胃袋から。常識よ。本場シェフもビックリする最高の生姜焼きを作って、彼のハートもイチコロだったわよ」
「へぇ、写真見せて下さいよ」という発言に対し、私は撮るのを忘れたと返してとぼける。瀬尾くんはそれだけで何かを察したらしく、鼻でせせら笑って口角をニヒルに歪める。