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Eat me 完熟媚肉と秘蜜のレシピ
第1章 1皿目
「なるほど。写真に撮れない程の力作だった、と。それは確かに心身共にイチコロだったでしょうね。企業戦士として戦場を駆け抜けた果てがこれじゃ、まだ成仏できてないかもしれませんね。南無南無…」
「な、何よその評価。私がメシマズ嫁だって言いたいわけ!? た、確かにちょっと焦げちゃった…いや、だいぶ黒かった…けど、それでも美味しいって言いながら食べてくれたんだから!!」
瀨尾くんは相変わらず哀れみを帯びた眼で私を見据える。その冷たい視線が現実を受け入れろと訴えかけてくる。
洲がしてくれないのは料理の才能が無いことも一因としてあるだろうけど、無理して付き合ってくれる洲の疲弊と数年前に欲求不満が祟って、私が夜の営みをしつこく催促したことだと反省している。以来、良妻を振る舞うことで自然な流れに持っていこうと、日夜悪戦苦闘しているのだ。
「やっぱり無理して付き合ってくれているんだよね。影で浮気とかしてるのかな…今頃会社のピチピチなOL女子24歳と…瀨尾くん、イケメンだし包容力ありそうだね。下も立派そう」
「他人を腹いせで浮気道具に使わない。ほら、くだらないこと言ってないで早く描いて下さい。また担当から催促の電話かかってきますよ。今度のとこも連載切られたくないでしょ?」
雇い主だろうと冷たい態度を崩さない瀨尾くんはそう言うと、私の切実な悩み等どうでもいいと言わんばかりに仕事の催促をする。彼の言う通り確かにこんなことしている場合じゃないのだが、数年前からレスが尾を引いていて全然筆が進まない。このままでは公私共に総崩れとなってしまう危機なのだ。
「な、何よその評価。私がメシマズ嫁だって言いたいわけ!? た、確かにちょっと焦げちゃった…いや、だいぶ黒かった…けど、それでも美味しいって言いながら食べてくれたんだから!!」
瀨尾くんは相変わらず哀れみを帯びた眼で私を見据える。その冷たい視線が現実を受け入れろと訴えかけてくる。
洲がしてくれないのは料理の才能が無いことも一因としてあるだろうけど、無理して付き合ってくれる洲の疲弊と数年前に欲求不満が祟って、私が夜の営みをしつこく催促したことだと反省している。以来、良妻を振る舞うことで自然な流れに持っていこうと、日夜悪戦苦闘しているのだ。
「やっぱり無理して付き合ってくれているんだよね。影で浮気とかしてるのかな…今頃会社のピチピチなOL女子24歳と…瀨尾くん、イケメンだし包容力ありそうだね。下も立派そう」
「他人を腹いせで浮気道具に使わない。ほら、くだらないこと言ってないで早く描いて下さい。また担当から催促の電話かかってきますよ。今度のとこも連載切られたくないでしょ?」
雇い主だろうと冷たい態度を崩さない瀨尾くんはそう言うと、私の切実な悩み等どうでもいいと言わんばかりに仕事の催促をする。彼の言う通り確かにこんなことしている場合じゃないのだが、数年前からレスが尾を引いていて全然筆が進まない。このままでは公私共に総崩れとなってしまう危機なのだ。