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熟女と少女の間には(若妻の公認交尾報告パート1)
第4章 背徳と嫉妬の間には(二回目の貸出し、初のビデオ報告)
 プラスだけの磁石も、もちろんマイナスだけの磁石も世の中には存在しない。プラスの反対側は常にマイナスだ。例え棒磁石の真ん中を切断しようともその反対側には一瞬にして対極磁場の電荷を纏うのだ。『モノポール』という単極子磁石の存在は理論上の可能性に過ぎず、いまだ確認されてはいない。


 もしコインが表だけしかなかったならば、自販機で缶コーヒーを買うことも出来なければ、サッカーの試合でコイントスも出来なくなってしまう。


 男と女は無機物ではなく有機、つまり生命体ではあるもののこれとて例外ではない。


 一部の両性具有者は別にして、日常的な日々の暮らしのなかで、『男っぽい女』や『女々しい男』などの存在がはたして珍しいことだろうか。


 おそらくどちらの面をより強く主張しているのかによって性別が決まってくるのだろうが、そもそも男も女も生まれる前の早い時点においては皆全員が『女性』なのだ。だからこそ太古の昔から『女性』は常に崇められる存在なのだ。世の中に『母なる海』、『母なる大地』など『母』を冠に『母』で形容する言葉は山ほどあるが、『父』は一部宗教の世界ぐらいで一般的社会のなかにはない。『マザーシップ(母船)』はあっても『父船』はない。英語でも船の代名詞は『she』だ。


 性的なことで言えば、例えば『SM』の世界にしても然りで、S性もM性も元々誰もが皆この両面を持っているのだ。そしてどちらがより強く主張してくるかで指向が分かれ、それらが傾向として表に顕れてくるのだろう。だから何かのきっかけでこの特性が一瞬にして切り替わるなんてことも何ら不思議なことではないのだ。


 私の場合は、おそらく相反する特性がまるで自然界に多く存在する無機物のように、ちょうど半々で均衡が保たれている状態にあるのではないか、と私は考えている。


 Sの側に立ってMを求める、と同時にMの側にも立ってSを求める。


 つまり、私の性的願望は、この相反する性質が結びついたときにこそ叶えられるというわけだ。


 矛と盾、この相反する性質を一つにして生まれた単語『矛盾』。これこそが私の求めるものの正体であり、これが私の持つ性癖の本質なのだ。


 こんな我が身を呪いたくもあったが、いまは叶った結果を心から歓迎し、素直に悦びたいと思う。
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