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Kiss Again
第2章 お持ち帰り
「大丈夫なんだな。ちゃんと帰れよ」
「うん。ありがとっ。ばいばい」
駅に向かって 歩き始めた。
別に とんでもなく親しいわけでもないし
愛美のこと あんまり知らないし
なんか めんどくさい事情がありそうだし
マスターが掲げてみせたバーボンのボトルを思い出す。
はぁーーー
おいていくのは 人として ありえない。
自販機で 水を買うと 来た道を引き返した。
発炎筒のように目立つ緑色の頭が さっきの場所に見えた。
胸元に だらしなくネクタイをぶらさげたサラリーマン風の男が 愛美に話しかけている。男を見上げている表情のない顔。
その顔に ペットボトルを ぺとっとくっつけ
「おい。帰るぞっ」
愛美の手をひいて歩き始め 「そりゃあないよ、おにいちゃん」という声を背中で聞きながら 大通りに出た。
あんなにはなりたくないなぁ。
「うん。ありがとっ。ばいばい」
駅に向かって 歩き始めた。
別に とんでもなく親しいわけでもないし
愛美のこと あんまり知らないし
なんか めんどくさい事情がありそうだし
マスターが掲げてみせたバーボンのボトルを思い出す。
はぁーーー
おいていくのは 人として ありえない。
自販機で 水を買うと 来た道を引き返した。
発炎筒のように目立つ緑色の頭が さっきの場所に見えた。
胸元に だらしなくネクタイをぶらさげたサラリーマン風の男が 愛美に話しかけている。男を見上げている表情のない顔。
その顔に ペットボトルを ぺとっとくっつけ
「おい。帰るぞっ」
愛美の手をひいて歩き始め 「そりゃあないよ、おにいちゃん」という声を背中で聞きながら 大通りに出た。
あんなにはなりたくないなぁ。