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Kiss Again
第13章 白いパーカー

 「タクシーで帰る?」
 「ううん。 まだ早いし もったいないから。 電車で」

 「もったいない」とかはいいから 実は 一刻も早く 家にたどり着きたい。
 でも 仰せの通り 電車で帰った。

 高円寺駅からの帰り道
 「周くん 前は この辺りに居酒屋さんが あったよね。 可愛いレンガ造りのカフェもなかったっけ? もう 潰れちゃったのかなぁ」

 前、って もしかして・・・ あの時だよな・・・ 愛美を駅まで 遠回りして送って行った時のこと。

 「うん。 多分 違う道だと思う。 ごめん。 前に駅まで送って行った時は 遠回りしたんだ」
 「遠回りしたの? なんで?」
 「うーーーん なんでかなぁ・・・ もっと一緒にいたかったからじゃあないか?」

 高校生で 申し訳ない。

 「そう・・・なの?」
 愛美は ちょっとためらった後 腕に掴まってきた。
 「周くん そんなことするんだ」

 はい。高校生ですから。 はずっ。

 「コンビニに寄っていきますか?」
 「なんか いるもの ある?」
 「フレンチトーストの材料とか・・・」
 「食パンと卵と牛乳は あるよ」
 「じゃあ プリンとか 果物?」
 「果物はないけど プリンは昨日買っておいた」
 「プリン 買ってあるの?」
 「愛美 好きかな、と思って」
 「・・・飲み物とか・・・ 周くん ありがとう」

 愛美は 掴んでいた腕に 頭をこすりつけた。 なんか 喜んでくれている。 プリンがよかったのか よくわからないけど 親密さが増したようなかんじだ。 ただ これだけでよかった。 今日の愛美は 柔らかく寄り添うように近くにいる。 別に 面白おかしい話をするわけでもなく 近くにいる、それがほしかったものだ。

 
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