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Kiss Again
第3章 金曜日
 ベッドのある部屋をみにいくと 丸く盛り上がった布団から 緑色がのぞいている。

 「えっ・・・」
 買い物袋をおき ベッドまで近づいた。
 「愛美?」

 「周くん。おかえりなさい。 まだいて ごめんなさい」

 愛美の唇は 紫色になっていて 額には冷たい汗がにじんでいる。手を見ると 爪も紫色になっている。

 「具合がわるいの?」
 「ちょっと。息苦しい・・・」
 「なにか 食べた?」
 言ってから そんなわけねーだろ、と思った。

 糖尿病のおばさんが こんな風になったのをみたことがある。低血糖かもしれない。

 「いつから 食べてないの?」
 弱々しく 首をふる。 おぼえてないっ、てか。

 やかんを火にかけお湯を沸かした。牛乳 買ってきて よかった。

 というか、帰ってきて よかった。

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