この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Kiss Again
第3章 金曜日
「4分 たったぞ」
愛美は おれのことが見えないみたいに ぼんやり視線をさまよわせている。
握り締めたスマホを取り上げ 「のびるぞ」
ゆっくり 一度目を閉じて また開けた。
もどってこいっ。
「あ・・・4分・・・えっ もう食べられないの?」
いやいや そんなに繊細なものじゃあないから。
小さなテイブルに向かい合って 食べ始めた。
しばらく黙って食べていたが 「あっ おいしいっ」
もどってきた。
「とっても おいしい。お湯だけでできているのにね」
それ 違うような気がするけど。
「ねぇねぇ 食べてみて」
愛美が ひとすくい口までもってきて 食べさせてくれる。
「おいしいでしょう?」
多分 まずくはない、だと思うけど。
おれからも ひとすくいオムライスを口に入れてやる。
「おいしいね」
カップ麺でここまで喜ぶ女の子を 泣かせる男もいるんだよな。人を傷つけないで生きていくのは 難しいから。
こんな風に 自分の部屋で 女の子と向かい合って食事をするのは 久しぶりだ。なんか 人間らしい、みたいな時間だった。
愛美は おれのことが見えないみたいに ぼんやり視線をさまよわせている。
握り締めたスマホを取り上げ 「のびるぞ」
ゆっくり 一度目を閉じて また開けた。
もどってこいっ。
「あ・・・4分・・・えっ もう食べられないの?」
いやいや そんなに繊細なものじゃあないから。
小さなテイブルに向かい合って 食べ始めた。
しばらく黙って食べていたが 「あっ おいしいっ」
もどってきた。
「とっても おいしい。お湯だけでできているのにね」
それ 違うような気がするけど。
「ねぇねぇ 食べてみて」
愛美が ひとすくい口までもってきて 食べさせてくれる。
「おいしいでしょう?」
多分 まずくはない、だと思うけど。
おれからも ひとすくいオムライスを口に入れてやる。
「おいしいね」
カップ麺でここまで喜ぶ女の子を 泣かせる男もいるんだよな。人を傷つけないで生きていくのは 難しいから。
こんな風に 自分の部屋で 女の子と向かい合って食事をするのは 久しぶりだ。なんか 人間らしい、みたいな時間だった。