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Kiss Again
第4章 もつれた糸

 愛美が 目を閉じて またゆっくり開ける。
 愛おしいものを呼ぶように 「周くん・・・」と言った。
 思わず キスしていた。唇が 冷たい。
 多分 もう一度 おれの名前を呼んだのだと思う。
 開かれた唇の中に 入っていった。中も 冷たい。歯磨きした後の ペパーミントの匂いがする。

 シャワーヘッドをフックにかけると 愛美を立たせ 抱きしめた。

 昨日 背負ったときに知っている細い身体が しなやかに反る。 華奢で壊れそうな抱き心地が おれの中に熱いものを吹き込む。しばらく感じたことがない愛おしい、という想い。

 冷たい舌が おずおずと応える。からませ 吸いつくと 愛美の細い冷たい腕が おれの首にまきついてきた。
 愛美の唇が おれの唇をはさみながらゆっくり一周した。次は 歯で軽く噛みながら一周した。とても気持ちがいい。温かみを取り戻しはじめた舌が 唇の裏側を柔らかく擦りながら一周する。愛美にも同じことをしてやると 「ああぁ」と気持ちよさそうに声を出した。

 唇を吸うと 愛美も同じように吸い返してくる。
 舌を吸うと 愛美も吸い返す。それから 優しく噛み 移動しては また優しく噛む。
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