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Kiss Again
第7章 横浜にて
 中華街のメインの通りから 路地を少し入ったところにある小さめのお店にはいった。 無愛想な中国人にお勧め料 理なんか聞きながら 汚いメニューをふたりで見た。
 愛美が帽子を脱ぎ 緑色の髪を晒すと 指をしゃぶりながら小さな男の子が近づき 珍しそうに見つめる。「こんにち は」なにも言わない。
 料理が運ばれて 手をひかれ奥の方に連れて行かれるまで 男の子は愛美のそばから離れなかった。 「おなかがすいた」と言っていたわりに 愛美は食べなかった。

 いつ支払ったのか 愛美は会計を済ませていた。

 中華街を 観光客に混じり往復した後 門の近くで 愛美が肉まんをふたつ買った。
 「明日の朝ごはん用」 笑った。
 その笑顔で 明日 愛美はいなくなるのを 思い出した。

 いつの間にか食事代を支払っていたり 肉まんを買ってみたり 愛美は 今 どの時間を生きているのだろうか。
 食事代を支払うのは ”かい”という男と過ごした時間の習慣だろう。おれは 女の子に 食事代を払わせたことはない。

 じゃあ 朝食の心配は?
 
 愛美がゆれているのはわかる。
 4年間、という時間は 充分 長い。

 車に乗り 港のオレンジ色の灯りを「きれい」といいながら見ていたのに いつの間にか 愛美は眠っていた。
 傾いたうなじが細くて痛々しい。

 どんなにか大変な一日だっただろう。 後悔してないだろうか?

 おれ
 無責任なこと していないだろうか?

 「あっ スカイツリーだ!」
 眠っていたはずの愛美が 突然 いう。
 「みてみて 周くん きれい・・・」
 「運転中は みれないの」
 「えっーーー もったいなぁい」


 明日 いなくなる。
  なんか・・・ なっ
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