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第11章 岩田の恋バナ

　それから　しばらく　誰それが禿げてきている、とか　誰それはすっかりおばさんになっていたとか　厳しかった教師が亡くなっていたとか　７年間を繋ぐ　そんな話をした。



　「愛美ちゃん　ぜんぜん変わってなくて　可愛かったなぁ・・・」
　「仲村　来てたの？」

　心臓が　飛び跳ねた。

　「ああ。神様の　おぼし召しだよ。久しぶりに会ったんだけど　ぜんぜん変わってなくて　って、いうか　髪が短くなって　もっと可愛くなってて。よかったぁ・・・まだ、結婚してないらしい」

　岩田は　相変わらず　愛美の話になると　突然　高校生にもどる。

　おれも　高校生のように　どきどきし始めて　なんか　何を聞いていいのやら。聞いたらいけないのやら。

　「へぇ。一番に　結婚しそうな感じなのに、なぁ」
　しらじらしい。



　「いや。どこかで　おれのことを　運命の人として　待っていてくれているのかもしれない」

　ないから、それっ。