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Kiss Again and Again
第1章 高校生活
 校内の球技大会。
 種目は バレーボールとバスケットボールで 各クラスごとにそれぞれチームをつくった。
 わたしたちのクラス2組は三人の男子がバレーボールクラブだったため 1年生の優勝候補だった。 グランドでしばらく応援していたら、仲のよかった桃花ちゃんが
 「グランドは暑いしほこりっぽいから 体育館でバスケを応援しに行こうよ」
 と提案し わたしと優菜ちゃんと三人で体育館に行った。

 ちょうど 1組と2組が 試合をしていた。


 そこには 安部周人くんがいた。

 床とシューズが擦れる きゅっ きゅっという音。
 ボールが跳ねる バンバンという音。

 彼は それほど背が高いわけではないのに パスをもらうと 必ず得点を入れた。
 体操服の上に着たブルーのベストを引っ張り上げて 汗をぬぐう。
 失点に 「あーーっ」と天を仰ぎ また走り始める。

 ひたすら姿を 追った。 目が離せなかった。

 2組が負けてしまったので 「またバレーボールを応援に行こう」と 優菜ちゃんに言われ 後ろ髪を引かれる思いで 体育館をあとにした。


 「ねぇ ひとりだけスゴイ子がいたね」
 「ああ、安部くん? バスケ部なんでしょう?」
 「すごい かっこよかったね」
 「あの子に 負けちゃったね」

 桃花ちゃんも 優菜ちゃんも わたしより沢山のことを いつも知っている。

 「しかも イケメンだね」
 「えっー わたしは もっとソース顔がスキ」 菅田将暉ファンの桃花ちゃんが言う。

 わたしは 安部周人くんの 顔 すき。

 多分 顔だけじゃなく 色んなところが すき。

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