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Kiss Again and Again
第12章 旅愁

 「もう・・・ のぼせそう・・・ 上がりましょう」

 日本酒とお風呂のせいで 半端なく気だるい。 浴衣を着るのさえ億劫だった。


 「もう 寝ましょう」
 「ほんとだったら とても嬉しい言葉なんだけど それどころじゃなく 本気で眠そうだね」
 「はい。 横になってもいいですか?」
 「大丈夫?」
 「寝れば 大丈夫です」
 「えっ・・・ 初夜だよっ。 寝ちゃうの!?」
 「はい・・・」

 お布団がひんやりして とても気持ちがいい。 速攻 ウトウトし始めた。 

 樹さんは 部屋に付いている冷蔵庫から 何か飲み物を出しているようだけど。

 「お水 飲む?」
 「はい。 少し」

 口移しで お水が入ってきた。 もっとどきどき、とかするところなんだろうけど 眠くて不感症。

 樹さんが 灯りを消したのは わかったのだけど もう睡魔に勝てそうにない。

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