この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Kiss Again and Again
第4章 デート

 「どんな映画が好きなのかも知らないんだけど」
 笑いながら 美しい顔が わたしを見つめる。 力強い瞳。 こんな目で見つめられたら 大抵の女の子は 自分に気がある、と勘違いしてしまうだろう。 わたしは自身に言い聞かせた。

 惑わされては いけません。
 間違えては いけません。
 大変なことになります。

 「それは これから知っていくことにして。 今日は 何を観ようか?」

 大変なことになります。

 「僕に おまかせでも いい?」

 大変です。

 「次は 仲村さんが 決めてね」

 次? 何ですか? 次、ですか?


 「ご注意ください! 危険です! 危険です!」のアラーム音が 聞こえる。
 この人 本当に あぶない。

 日本映画を ロードショーで観たことはなかった。
 日本映画は DVDで観ればいいと思っていた。
 だから 立花先輩が 封切したばかりの日本映画を観よう、と言った時 テンションが急降下した。 絶対! 『寅さんツアー』は 立花先輩の発案だと思った。

 でも 楽しかった。 
 キャラメル風味のポップコーンと炭酸飲料を買ってもらい 並んで座った。 本当に デートのようだ。
 笑うべきところでは 立花先輩は 気持ちのいいくらい爽やかに声を出して 笑った。 結構 気さくな人なのかな、と 緊張がほぐれていった。


 ふっと 『カサブランカ』を観ながら 高梨さんがカミングアウトしたことを思い出した。 立花先輩の横顔を見ながら 高梨さんに 今日のことを どんな風に伝えればいいのか、なんて 考えた。

 美しいゲイ友は どうしているだろうか?

 
/464ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ