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Kiss Again and Again
第4章 デート
「自分から 誘うのって 初めてで・・・
どうすればいいのか よくわからなくて・・・」
えっ・・・
なんて?
「初めて」 ですか? それで こんなに余裕たっぷり、ですか?
わたし こういうことに免疫がないもので よくわからないのですが 自分からではなく 誘われてばかりだった、という 暗に自慢話ですか?
「色々 設定を考えてみたんだけど 仲村さんの好味が わからないから」
設定?
なんか 頭の中が ぐちゃぐちゃ。
出てきた前菜代わりのサーモンも パスタの味も わからない。 サラダとか たのんだっけ? この赤い飲み物 アルコール入りではないですか? そのせいで どきどきするのかしら。
立花先輩は よく笑う人だ。
話題が豊富で 先輩の笑顔につられて わたしも 沢山笑った。 楽しかった。
会計するときに 割りカンを申し出て 少しもめてしまった。 映画代も出してもらっているし 割りカンは譲れなかった。
「じゃあ 次はご馳走して」
次・・・ですか?
その言葉に怯んで 立花先輩にご馳走してもらうことになった。 それって 次、を約束したことになってしまう?