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Kiss Again and Again
第21章 はじまりは こんな風に

 ・・・あ・・・ 海は 決して わたしに体重をかけたりしない。 決して全身で重なり合ったりしない。 わたしが怖がると思っている。 怖い記憶が甦ると気を遣っている。 ふ、と 海の頬に触れた。 あなたは 本当に わたしを愛してくれていたの?

 「そうだよ」
 「えっ? なにが?」
 声に出たりしてないよね。
 「あゆを すき、ってこと」

 お熱は 37度2分だった。
 「なんか びみょーな・・・」
 「これから上がりそう」
 また咳をする。
 「寒気はもうしませんか?」
 「寒気はしないけど 身体はだるい」
 そりゃあ いきなり元気にはならないでしょうけど。

 「グラタンだったら 食べれそう?」
 「あゆを食べるから なにもいらない」
 海の頬をつねって
 「グラタンだったら 食べれますか?」
 「どこにも行かないで。 何も食べなくていいから」
 「冷凍の鶏肉があるから グラタンだったら作れるかな、と思って」
 「あゆが作ってくれるの!? グラタン 食べるっ」
 「でも キノコの類いがないから お買い物には行かなくちゃ」
 「キノコなんていらない。 あゆが買い物に行くのだったら 一緒に行く」
 「じゃあ 帰れるんじゃあない?」
 「買い物には行けるけど 家には帰れない」
 「海 どんなワガママなこと言っているか わかってる?」
 「うん。 病人だから」

 ーーー好きな人の前では かっこつけるよ

 って・・・ 前は こんなんじゃあなかったよね。 今の海が 本来の姿なの?

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