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明日奈
第1章 セーラー服上着とスカートを履いて完成した。

明日奈は立ち上がろうとした、しかし腰が抜けたのか力が入らない、その時誰かの手が肩に触れる。顔を向けるといつのまに現れたのか一人の女性が立っている
――誰?――そう思ったのはほんの一瞬、その姿を見て驚いた。なぜなら彼女はアスナのアバターだったから 顔の造形、瞳の色、髪の長さ、胸の大きさからウエストの位置まで寸分の狂いなく明日奈そのもの。明日奈のアバターが、そこにいるのは明日奈だけだ。しかしその格好はとても現実の明日奈とそっくりそのままと言うわけではなかった。紺色のスーツに身を包んでいるのだ。
だがその女性は右手に携えていた一本の杖を床に置き両腕を大きく広げると明日奈に語りかけてきた
(ここは夢の世界あなたの見ている光景は全て幻)
突然現れた自分に驚くことなく平然と会話してくる彼女に驚きながらも、この声は自分のもの、つまり自分自身の声であることに明日奈は気づいた。そして目の前にいるアバターもまた自分である事に思い至った。
(なぜあなたが私と同じ顔を?)
(私の名はシーエン。妖精の国の管理者。私はいつもここにいてあなた達プレイヤーのことを観察していたの。これはVR空間でのみ実現する完全な再現性を持った幻想なのよ。そしてここでは時間の流れもない、永遠の世界で生き続けるの。それがここでの唯一の救いでもあるのだけれども……あなた達に許されたことは、この仮想世界において死が訪れるそのときまでの時間を限りなく長く延ばすことだけなのです)
そう言われ明日奈がもう一度自分の手を見ると透けていた その手を握るもう一人の明日奈の姿がはっきりと見えた
「そう……なんだ」すると背後から男の声が聞こえた。振り向くとうしろにもまた同じような水槽があってその中にやはりアスナの分身がいた そのアスナの分身も手を伸ばす。だがその手を握り返しながら言った。
「ありがとう……そしてさようなら……元気でね……」
すると自分の分身の輪郭は次第に薄くなっていきやがて完全に見えなくなった
――本当にこれで終わり……なんだろうか――そんなことを考えながらも、再び目の前の女性に声をかけた。
(ねえ!キリト君は?どこに行っちゃったのかな!?無事なの?彼は現実世界に帰れるの?)
――誰?――そう思ったのはほんの一瞬、その姿を見て驚いた。なぜなら彼女はアスナのアバターだったから 顔の造形、瞳の色、髪の長さ、胸の大きさからウエストの位置まで寸分の狂いなく明日奈そのもの。明日奈のアバターが、そこにいるのは明日奈だけだ。しかしその格好はとても現実の明日奈とそっくりそのままと言うわけではなかった。紺色のスーツに身を包んでいるのだ。
だがその女性は右手に携えていた一本の杖を床に置き両腕を大きく広げると明日奈に語りかけてきた
(ここは夢の世界あなたの見ている光景は全て幻)
突然現れた自分に驚くことなく平然と会話してくる彼女に驚きながらも、この声は自分のもの、つまり自分自身の声であることに明日奈は気づいた。そして目の前にいるアバターもまた自分である事に思い至った。
(なぜあなたが私と同じ顔を?)
(私の名はシーエン。妖精の国の管理者。私はいつもここにいてあなた達プレイヤーのことを観察していたの。これはVR空間でのみ実現する完全な再現性を持った幻想なのよ。そしてここでは時間の流れもない、永遠の世界で生き続けるの。それがここでの唯一の救いでもあるのだけれども……あなた達に許されたことは、この仮想世界において死が訪れるそのときまでの時間を限りなく長く延ばすことだけなのです)
そう言われ明日奈がもう一度自分の手を見ると透けていた その手を握るもう一人の明日奈の姿がはっきりと見えた
「そう……なんだ」すると背後から男の声が聞こえた。振り向くとうしろにもまた同じような水槽があってその中にやはりアスナの分身がいた そのアスナの分身も手を伸ばす。だがその手を握り返しながら言った。
「ありがとう……そしてさようなら……元気でね……」
すると自分の分身の輪郭は次第に薄くなっていきやがて完全に見えなくなった
――本当にこれで終わり……なんだろうか――そんなことを考えながらも、再び目の前の女性に声をかけた。
(ねえ!キリト君は?どこに行っちゃったのかな!?無事なの?彼は現実世界に帰れるの?)

