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天使のいたずら―ママとマキちゃんの●●な体験―
第19章 罪
どの位時間が過ぎたのでしょうか。

不安に震えるママの肩越しに、明るい声が聞こえました。

「お早う、ママ・・・・。」

おずおずと振り返ると、にこやかに笑ったパパが立っていました。

いつの間に着替えたのか、スーツを着ています。

「パパ・・・・・。」

何か言おうとするのですが声が出ません。

ママは潤ませた瞳を見せないよう、目を伏せるしかありませんでした。

「あっ・・・・。」

不意にパパの両腕で、抱き寄せられました。

「ママ・・・・。」

愛おしそうに頬を寄せたパパは、小さな声で言ったのです。

「ありがとう・・・・昨日は、凄く良かったよ・・・・。」

そして、激しく唇を奪われました。

(ええっ・・・き、昨日って・・・・?)

パパの言葉の意味を、よく理解出来ないママでした。

「んふっ・・・・・んん・・・・。」

(パ、パパ・・・・・・・・。)

新婚当時ですら、こんなに情熱的なキスをしてもらった記憶はありません。

(ごめん・・・なさい・・・・。)

ママの目尻から涙が一滴こぼれるのを、パパは気づきませんでした。

「今日は早朝会議だからもう行くけど、早く帰るからね・・・。」

パパは笑顔を見せると、足早に出て行きました。

後姿に自信が満ち溢れています。

昨夜のママとの激しいセックスが、パパの気持ちを変えたのです。

ママをケダモノのように犯したのですから。

でも本当は娘のマキちゃんだったとは知らないのです。

呆然と立ち尽くすママの耳に、玄関のドアが閉まる音が聞こえました。

「パパ・・・・・。」

唇に残る余韻が、パパへの愛の深さを今更のように思い出させてくれます。

(パパ・・・・・。)

立ち尽くしたまま、玄関の扉を何時までも見つめるママでした。
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