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第9章 一人ぼっち

普段はオマセなひかるだったが、根はやはり純情なのか大粒の涙を流していた。

「こ、こんなの・・・い、いやだよぉ・・・・。」

「おほぅ・・・・うめぇ・・・・どんどん溢れてくるぜ・・・・感じているんだろう？」
「そ、そんな・・ひどいっ・・・・やめてぇ・・・・。」

「ひかるぅ・・・・・。」

舞は絶望的な気持ちになっていた。

長髪の男の話では、次に犯されるのは自分だという。

今、白石先生とセックスしている中年の男に、である。

舞は勿論、ヴァージンだった。

キスさえした事がない。

美紀も、ひかるだってそうだろう。

それを見知らぬ男達に、それも指名手配中の凶悪犯に捧げなければならないのだ。

何という、地獄だろう。

どうして、こんなめに会わなければいけないのか。

「やめてぇー・・・。」

「い、いやぁー・・・。」

親友達が叫ぶ声に舞は心が打ち砕かれる想いだった。

手足が自由ならば、逃げ出してしまいたい。

せめて耳だけでも塞げれば。

だが、それはかなわぬ事だった。

現に今、一段と高くなった白石先生の叫び声が、聞こえてくるではないか。

「ああっ・・・ああっ・・・ああっ・・・いいっ・・・いいっ・・・・ああ、いいぃー・・・。」

広げられた膝を折り曲げるようにして、太いコックが出し入れされている。

どんな人にも毅然と対していた尊敬する教師は今、陶酔した表情で男と交わっている。

舞の憧れの人。

初めて会った時から白石先生が好きだった。

見つめる度に湧き上がる熱い気持ちは、きっと恋なのだろうと確信していたのに。

「へっへっ・・・・まさかあの美人先生がこんなに乱れるなんてよぉ・・・。」

男の言う通りだった。

いくら無理に犯されたとはいえ、婚約者もいる筈なのに。

舞は失望と共に先生に対して初めて怒りを覚えていた。

自分の純情を裏切ったからだ。

舞は思った。

犯される前にいっそ自ら命を絶とうかと。

先生だけでなく親友達までが男達に犯されようとしている。

こんな地獄の風景はもう見たくなかった。

涙を流して抵抗していた美紀はどうしたろうか。

あれほど叫んでいた声が小さくなっている。

もう抵抗する力も無くなったのだろうか。