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僕の叔母さんは美熟女~教えてあげるね~
第12章 ロストチェリー
文恵が予約してくれた旅館は外観的にすごく古めかしくて、言い換えればおんぼろ旅館だった。
期待外れの表情をしてしまったのだろう。
健一の顔を見て
「この温泉地一番の老舗旅館よ。
近代的なホテルよりも仲居さんたちの指導も徹底されているから居心地は最高よ
それは女も同じ、見た目で判断すると痛い目に合うわよ」
何気ない会話だったけれど
健一には見た目だけで若い女にうつつを抜かすなと釘を刺された気がした。
フロントで宿泊カードに記帳すると
健一と文恵の名字が違うので、
ちょっとだけ受付けの仲居さんが
怪訝そうな顔をした。
それを読み取った文恵が
「叔母と甥っ子なんです」と先制した。
「まあ!そうでしたか、
てっきりお姉さんと弟さんかと…」
本音はホステスが
若い男を連れ込もうとしてるとでも思ったのだろう「大変失礼いたしました」と深々とお辞儀をした。
「姉と弟だって♪」
それほどまでに歳が近いと見られているんだねと
部屋に向かう廊下で健一は有頂天になった。
「バカね、取って付けた言い訳だわ」と
文恵は気分を害したようだった。
「どうせ年増が若い男を連れ回しているとでも思っているくせに」と
一人でプンプンしていた。