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凌辱のストーリー~雌犬に堕ちていく「涼子様」
第9章 視線
子供でもいれば又、違うのだろうが、燃えるような新婚期間が一旦過ぎ去ってしまうと、日々の物足り無さが感じられるようになる。

最高の伴侶を得た事によって返ってそれが一生、恋の時めきから遠ざかってしまうような、そんな気がするのだった。

ボランティア等に熱中していても、ふと、空しく思う事もあった。

そんな時、爽やかな風の如く、理恵が現れたのである。

健康で、はちきれんばかりの若い肌。

艶やかな長い髪が小さな顔を覆い、そこから覗かせる大きな瞳が印象的だった。

会う度に、妖しい気持ちが膨らんでいくのだ。

「フフフッ・・・。」

鏡に映る自分の顔が笑っている。

理恵の瞳から放たれる視線が息苦しくて、トイレに逃げてきた涼子であった。

(ちょっと、酔っちゃったかな・・・?)

火照った頬に両手を当てた後、軽く化粧を直し、もう一度鏡の中の自分を見た。

「フフッ・・・。」

楽しさが止め処なく込み上げてくるようで、つい笑顔になってしまう。

本当に、今夜は愉快であった。

「フフフッ・・・。」

又、笑ってしまった。

何杯目かのワインを口に含むと、理恵の顔を今はジッと、見つめ返している。

開放感が身体中に広がる。

もう、あの忌まわしいメールに惑わされる事もない。

山岡という妖怪からは、実印の押された誓約書を受けとっているのだ。

二度も自分を犯した屈辱はあるけれども、それにしたって理恵の魅力に最近妙に興奮した時期と丁度重なったからだと思う。

見た事も無いような破廉恥な写真に、心が動揺してしまったのだ。
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