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朝の日課
第2章 北口改札公衆トイレ
ケースから取り出したのは、ディルドだ。

肌色をしていて、亀頭部分が剥き出しになって、血管も浮いている。

小さいが袋も二つ付いていて、付け根は吸盤になっている。


……そう、これも日課だ。

彼の指だけでは、わたしは治まらない。

いや、むしろ、彼の指が引き金だ。


彼の指で弄られた淫溝の奥、彼の指が届かない淫孔が、ねだるように淫液を滴らせながら疼いている……


わたしはディルドの先を口に含む。

本物の温かさはない。

ぴくりと動く反応もない。

でも、それだからこそ、自分の思い通りに出来る。


口に含み、舌先でディルドの先端を舐める。

目を閉じると、昔の彼との行為が思い浮かぶ。


口でやってくれ…… そう初めて言われた時の戸惑い。

おそるおそる口に挿れた時の羞恥心……

迸りを受けた時の衝撃……

そして、当たり前のように行う様になっていったわたし……


思い出していると、わたしの牝が叫ぶ。


……早く! 早く頂戴! 奥まで! 奥まで深く頂戴!


わたしは口からディルドを離す。
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