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扇情の告白④ 欲望は血よりも濃く -ある家族の秘め事-
第1章 息子
僕はどうしたらそれを実現できるかを考えました。
さすがに、いきなり母に告白しても拒否されるように思えました。
それなら偶然を装うか、#子供__・__#である事を利用して無防備な状態で二人きりに持ちこめれば……。
僕は、何度も実行しようとしては怖じ気づくを繰り返した後、ある夜ついに企みを決行しました。
母が入浴中、僕はそっと脱衣所に入り込みました。
浴室の磨り硝子からは、水音とぼんやりと揺れる母の肌が見えました。
やがて水音が止み静寂が訪れました。
母は湯船に浸かっているのでしょう。
僕は意を決して服を脱ぎ去りました。
浴室のドアの前に立ち、子供らしい調子で声をかけます。

「母さん、今日は一緒にお風呂に入っていい?」
少し間をおいて、戸惑ったような母の声がしました。
「急にどうしたの? 最近は母さんとあまり話もしてくれなかったのに」
「ゴメン、でも今は母さんと一緒にいたいんだ」
再び短い沈黙が続いた後、少しうわずったような母の声がしました。

「……いいわよ、入ってらっしゃい」

母の言葉に、僕は全身で昂りを感じながら、浴室のドアに手をかけました。
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