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扇情の告白④ 欲望は血よりも濃く -ある家族の秘め事-
第3章 父
私は44歳の会社員で、家族は40歳の妻と15歳の息子がいます。
最近は仕事が多忙となり妻とは少しすれ違い気味の生活になっていて、息子はといえば反抗期なのか私とあまり話をしてくれなくなっています。
とはいえ、全般的には概ね良い家庭を築けていると思っていました。
そう、あの夜までは--。
その日は本来は夕方から顧客との会議が予定されていたのですが、先方の都合で急にキャンセルとなり思いがけなく早く帰ることができました。
食事等に気を使わせても悪いと思い、妻には何も言わずに帰ることにしました。
そして家の前まで来たときに、私は不意にささやかなイタズラ心を起こし、こっそりと家に入って家族を驚かそうと思ったのです。
インターホンを鳴らさずに玄関を開けて家に入ると、意外なことに家の中は静かでした。
時間的には妻と息子が食事をしていてもおかしくないような時間ですが、調理をしているような匂いもありません。
そのままリビングからキッチンのほうまで見てみたのですが、電気は点いているにも関わらず、結局誰もいませんでした。
不審に思っていると、不意に天井から微かな物音がしました。
二階からか?
私は慎重に足音を殺しながら階段を登り始めました。
そして、手前にある息子の部屋が見えてきた時です。
かすかに、女の声が聞こえました。
女の声は断続的に聞こえますが、何か会話をしているのではなく小さな悲鳴のようなものに聞こえました。
私がさらに部屋に近づくと、声がもう少し聞こえるようになりました。
「あんっ、あっ、ああ、いい、いい!」
それは間違いなくあの行為の時に出る女の嬌声でした。
最近は仕事が多忙となり妻とは少しすれ違い気味の生活になっていて、息子はといえば反抗期なのか私とあまり話をしてくれなくなっています。
とはいえ、全般的には概ね良い家庭を築けていると思っていました。
そう、あの夜までは--。
その日は本来は夕方から顧客との会議が予定されていたのですが、先方の都合で急にキャンセルとなり思いがけなく早く帰ることができました。
食事等に気を使わせても悪いと思い、妻には何も言わずに帰ることにしました。
そして家の前まで来たときに、私は不意にささやかなイタズラ心を起こし、こっそりと家に入って家族を驚かそうと思ったのです。
インターホンを鳴らさずに玄関を開けて家に入ると、意外なことに家の中は静かでした。
時間的には妻と息子が食事をしていてもおかしくないような時間ですが、調理をしているような匂いもありません。
そのままリビングからキッチンのほうまで見てみたのですが、電気は点いているにも関わらず、結局誰もいませんでした。
不審に思っていると、不意に天井から微かな物音がしました。
二階からか?
私は慎重に足音を殺しながら階段を登り始めました。
そして、手前にある息子の部屋が見えてきた時です。
かすかに、女の声が聞こえました。
女の声は断続的に聞こえますが、何か会話をしているのではなく小さな悲鳴のようなものに聞こえました。
私がさらに部屋に近づくと、声がもう少し聞こえるようになりました。
「あんっ、あっ、ああ、いい、いい!」
それは間違いなくあの行為の時に出る女の嬌声でした。